ゴルフ会員権とは会員制のゴルフ場を利用する権利のことであり、ゴルフ場を所有経営する会社の種類や性質などによって色々な種類が存在します。代表的な分類としては社団法人制、預託金制、株主会員制の3つに分けられることが多いでしょう。もし身近な親族の相続が発生して財産の中にゴルフ会員権が含まれていることが判明したら、どの分類に属しているものなのかをよく確認しておくことが大切です。ゴルフクラブの中には会則などの内部規則によって、会員が死亡したら資格を喪失すると定めている場合があり、この場合は基本的に相続税の対象とはなりません。
しかし特にそうした決まりがない場合は一般的に相続税の対象となるので、正しく評価額を計算する必要があるでしょう。ゴルフ会員権は原則として共有名義で相続することができないので、相続人が複数存在する場合は誰が承継するのかを話し合っておく必要もあります。ゴルフ会員権の相続税評価額は、取引相場の有無や預託金制度の採用の有無によって相続税評価額を計算する方法が異なるので注意が必要です。取引相場がある場合は被相続人が亡くなった日の取引価格に対して、7割の金額が評価額となるのが一般的だと言えるでしょう。
取引相場がなく株主会員制の場合は、非上場株式と同様の評価を行うので、純資産額や配当額などから算出する類似業種比準方式・純資産価額方式などの方法を用いて計算を行います。不明点があれば税理士などの専門家に相談するのが良いかもしれません。